費用の目安
2017.06.28
サービスデスクはユーザーからのお問い合わせに対応する、単独の窓口です。サービスデスクを設置することで、お問い合わせにすばやく対応することができて、ユーザーの企業に対する満足度をアップさせるメリットなどがあります。ただ、サービスデスクの担う役割はこれだけではありません。
ITシステムが複雑多岐に渡っている現在、このようなサービスデスクの重要性が高まっています。しかし、このような多忙な業務を企業内に新しく設置することはかなり大変なことです。そこで、サービスデスクのアウトソーシングという方法があります。サービスデスクのアウトソーシングをすることにより、企業のコンピューターコストを削減することができたり、ユーザーサポートなどの対応力の向上といったメリットができます。
では、サービスデスクのアウトソーシングの費用はどれほどになるのでしょうか。ここでとある会社の事例をみてみましょう。2009年にある会社が大手外資系サービスデスクツールを導入しましたが、2011年末に、ツールのバージョンアップを会社の上層部が難色を示しました。これは、会社側がこのツールの年間保守コストが高価で、有償のバージョンアップも重なるという出費を問題としたからです。さらに、このツールの運用負荷といったものも現場の課題になっていました。
ツールは高機能でフレキシブル性も高く何でもできる分、担当者が自ら方針を決めカスタマイズしなければならなかったということです。ということでこの会社は、ITIL準拠の同じようなツールが多く出ていることを知り、自社にとって最適な製品がないかを調査しました。そのなかで最も優良とされるツールの30日間無料技術サポートがある評価版をダウンロードしました。この評価版が、サービスデスクの担当者全員から好評となり、乗り換えが決定されました。うれしいことにこのツールを導入したことによって、かかる保守費用が半額になったそうです。このなかで最も大きかった効果が年間の保守ライセンス費用が削減されたことでした。旧ツール版だと年間保守費用が150万円もしていましたが、新しくしたツールでは年間ライセンスが半額の75万円程にまで削減することができたのです。
このように、サービスデスクのアウトソーシングでもピンからキリまで、さまざまなものがあります。この中から最適なものを選択することが重要になるでしょう。それらの項目をチェックするのはもちろん企業のみなさんです。高くて品質が良いのは当たり前ですが、よく言われる「安かろう悪かろう」でも使い物になりません。ここでサービスデスクのアウトソーシング選びで重要となるポイントは、高機能すぎるツールや柔軟性が高すぎるツールというものは、それがかえって運用の手間になる場合があり、あまりおすすめできないということです。品質が良すぎることで、それがかえって手間がかかってしまうわけですね。